先週に引き続き、新春座談会の模様をお届けしたい。前回の村田さんによる「LOiDレーベル衰亡史」を受け、キャプテンミライ、古川P両氏の作り手側から見た現況と、それに対する三人のアプローチについて聞いてゆく。 メジャーのCD販売も音楽配信もまったく振るわない中、VOCALOIDとその周辺の「歌い手」のイベントは相変わらず盛況だ。作り手側は同人系のルートで自らのタイトルを売り、収益を上げている。ブームの始まった3年前から見ると、イベントの規模や市場も段違いに大きくなってもいる。ニコニコ動画界隈の「プチ芸能界化」という言葉も聞かれるようになった。 しかし、マーケティングやプロモーションの戦略がなければ、注目されるのもなかなか難しい。すでにメジャーが機能していない今、ネットが「上」のステージへ向けての登竜門ではなくなったのは確かだろう。(前編はこちら) ミステイクもそのまま見られる時代 ―― (iT