「過労自殺と聞くと、『死ぬくらいなら辞めればいいのに』と思う人は多いでしょうが、その程度の判断力すら失ってしまうのがブラックの恐ろしいところ」
私には人には決して言えない趣味がある。 他人の家の登記簿を取得し、それを近所の第三者に差出人不明の状態で送りつけることである。 登記簿を受け取った近所の人は、かなりの確率で、家の持ち主にそのことを伝える。 家の持ち主は、怪文書が送られたような気持ちになるだろう。 家を購入したことがある人や、少しばかり法律に詳しい人なら誰でも知っているが、 不動産登記簿というものは利害関係者しか取れないものではなく、無関係な第三者でも誰でも取れるものだ。 そのことを知らない人は、いきなり登記簿を送りつけられると、自分の個人情報が悪用されているのではないかと驚く。 こんな趣味を始めたのは、昔私のことをいじめてきた人間の実家の登記簿を何となく取ってみたら、 差し押さえを受けていたことが発覚し、胸のつかえがスーっと取れるような気持ちになったからである。 それを近所の人に送ると、近所の人がソイツにそのことを伝えたの
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