全3回連載 上)最悪の結果を招いた「上の指示」 中)SNSにデマ 県警の否定「遅かった」 下)ネット上に表出した差別意識 高校生が沖縄署の警察官から「すぐられた(なぐられた)」との情報が交流サイト(SNS)などで広がると、怒った若者たちが同署前に集まり、石やポール、生卵を投げつける騒動に発展した。「沖縄ってこんな野蛮人しかいないの」「沖縄には人語をある程度使える新種のサルが大量にいる」。ネット上では、沖縄への差別的な言葉があふれた。 市民グループ「沖縄カウンターズ」の調査では、こうした書き込みが直後の4日間だけで、少なくとも465件あったことが確認されている。 ■ ■ 県警は今月2日、高校生の右目を失明させた警察官の行為を「故意の暴行」と捉え、特別公務員暴行陵虐致傷の疑いで書類送検した。しかし、ヘイトスピーチやデマは収まっていない。 矛先は、被害者の高校生本人にも向かっている。