友人に何の前触れもなく消息を絶った、都内に住む91歳の女性。心配した友人が区役所に行ってみると、回答は「おばあちゃんには成年後見人がつきました」だけ。さらに消息不明の女性が所有していた古い実家の建物は、いつの間にか解体され更地になっていた。不審に思った友人らが区議会議員などにはたらきかけを始めた矢先、突然、91歳の女性から連絡が。 だが、ようやく会えた友人らに女性は衝撃的な発言をした。「財産は、すべて政府にとられたのよ」――。いったい、何があったのか。その裏には、超高齢化社会を迎えた日本の行政が打ち出している、ある「大方針」の影響が透けて見える。驚愕の実態を追う連続ルポ。 (※シリーズのこれまでの記事はこちらから) この人になぜ「後見人が必要」なのか? 半年以上、行方が知れなかった91歳の女性は、東京・目黒区内のグループホームに入所していた。女性の成年後見人には、弁護士がついていた。いわゆ