環太平洋経済連携協定(TPP)交渉で、米国が日本を除く11か国での先行合意の可能性を各国に示していたことがわかった。 日米の関税協議が難航し、米国が日本に農産品の関税を撤廃させるための「交渉カード」の側面があるとみられる。日本は閣僚会合の最終日の25日まで、米国に交渉姿勢を軟化するよう求める方針だ。 交渉関係者によると、フロマン米通商代表部(USTR)代表は1月下旬に茂木経済産業相や林農相とスイスで会談した際、「日本が農産品で譲歩しなければ、日本抜きもある」と迫ったという。米国は他の交渉参加国にも、同様に「日本外し」を主張した模様だ。 このため、日本は22日に始まった閣僚会合で、一方的に譲歩を強いられることを懸念していた。例えば、米国が新興国に難航分野の交渉で譲歩し、日本が受け入れがたい高水準の関税自由化率(関税撤廃する品目の割合)で合意するなどのケースだ。 ただ、会合では米国と新興国との