小池新都知事が「築地市場移転」の延期を表明して賛否両論が渦巻いています。 築地市場は太平洋戦争開戦前の昭和10年に開場して以来80年を超え、老朽化が著しく、あちこちで崩落が起こり、安全性の問題を抱えているだけでなく、当然のことながら戦前の物流を前提として造られた広さと設計ですから、それが21世紀を迎えた現在の物流量やスピードに対応できなくなっているのは当然で、非効率のうえ手狭となっていました。 これまでだましだまし使用してきましたが、それももはや限界。そこで、昭和の末ごろから盛んに議論を重ね、同じ場所での再整備工事で解決する案もさんざん検討されました。しかし、十数年にもわたる長い期間を費やし、莫大な資本投下を行って試行錯誤を繰り返しても、それにより発生する諸問題をどうしても解決できず、ついに立ち消えとなっています。 そこで「もはや築地で再建は不可能」と、21世紀を迎えた最初の年(20