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文学と芸能に関するrekishi_chipsのブックマーク (3)

  • 曽根崎心中3 言うじゃな~い、九平次

    平野屋で徳兵衛は売上金の横領を開始した。 バレないように、少しずつ横領し、その金をお初に預けていた。 でも、程なくしてバレた。 帳面が合わないのを不審に思った平野屋の主人が、徳兵衛を監視していたのである。 「何している?」 徳兵衛がかすめ取った小銭を勘定していたところに、平野屋の主人が登場してやった。 「こ、これは、その、あの……」 とっさにゼニをかき集めて覆い隠そうとした徳兵衛に、主人が言い捨てた。 「クビだ」 「へ?」 「お前のようなヤツは、この店にいらぬ。出て行け!」 徳兵衛は慌てた。 「え、そんな……。じゃあ、結婚の話は? 後継ぎの話は?」 「アホ! だれがお前なんかにかわいい姪や大切な店をくれてやるものか! 見るも汚らわしい! 今すぐ出て行け!」 徳兵衛は平野屋を追い出された。 徳兵衛は天神森(てんじんのもり。露天神社の森)にお初を呼び出した。 「大事な話があるんだ」 「どうした

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    rekishi_chips 2013/12/13
    平野屋で徳兵衛は売上金の横領を開始した。  バレないように、少しずつ横領し、その金をお初に預けていた。  でも、程なくしてバレた。  帳面が合わないのを不審に思った平野屋の主人が、徳兵衛を監視していたので
  • 曽根崎心中2 言うじゃな~い、お初

    案の定、徳兵衛は天満屋に入っていった。 中をのぞいていると、別の遊女がおれのそでを引いた。 「ねえねえ、ダンナも一緒に遊んでいかな~い?」 おれはその遊女に聞いた。 「今の男、よく来るのか?」 「ええ。あの人はお初さん一筋ですよ」 「やっぱり……」 「そんなこといいから、ダンナも中へどうぞ。昼間っからイイコトしましょっ」 「こらこら、羽交いじめにするな。そんなことより、ちょっと頼みがある」 「え、何? 卑猥(ひわい)な頼み? ちょっとだけよ~ん」 「そんなんじゃないんだ。今の二人がどんな会話をしているか、後で教えてくれ」 「それはちょっと、反則なんで……」 断る遊女にゼニをつかませると、遊女はそれを懐にしまって、また手を差し出してきた。 「もう一握りで反則解除」 「商売上手だな」 おれ、追加分を渡すと、遊女は喜んで承諾した。 「じゃあ、後でゆっくり教えてあ・げ・る」 その頃、徳兵衛とお初は

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    rekishi_chips 2013/12/13
    案の定、徳兵衛は天満屋に入っていった。  中をのぞいていると、別の遊女がおれのそでを引いた。 「ねえねえ、ダンナも一緒に遊んでいかな~い?」  おれはその遊女に聞いた。 「今の男、よく来るのか?」 「ええ。
  • 曽根崎心中1 言うじゃな~い、徳兵衛

    おれおれ。おれだよ。 おれってだれだって? 名を名乗れだって。 おいおい。振り込め(オレオレ)詐欺じゃないぜ。 おれは油屋九平次(あぶらやくへいじ)。 知ってる人は知っている、あの近松門左衛門の『曽根崎心中』に登場する、血も涙もない極悪人さっ。 でも、いくらなんでもあの悪人っぷりは、ちょっとひどすぎるんじゃないか? だからこうして化けてでてきてやった。言い訳をしに。いやいや、真実を語りに。へへ。びっくりするぜ、おい。 あれは「ある日」のことだった。 おれ、物覚えが悪くてね、はっきりした日時は覚えていない。とにかく、あいつら二人が心中する少し前のある日のことだった。 平野屋のおかみの姪(めい)っ子がおれを訪ねてきたんだ。名前が後世に伝わっていないから、仮にIにしておく。 「おう、久しぶりじゃないか」 おれとIは幼馴染み。小さい頃から二人でよく遊んでいたが、最近、男がやって来て、Iに「売約済」

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    rekishi_chips 2013/12/13
     おれおれ。おれだよ。  おれってだれだって? 名を名乗れだって。  おいおい。振り込め(オレオレ)詐欺じゃないぜ。  おれは油屋九平次(あぶらやくへいじ)。  知ってる人は知っている、あの近松門左衛門の『曽根崎
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