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二日後、僕は舎人の新田部米麻呂と守大石(もりのおおいし)、それに長年父に仕えていた塩屋小戈(しおやのこのしろ)という者を連れて赤兄の家を訪れた。 落ちぶれたとはいえ、さすがに蘇我家の当主の家である。豪邸であった。 赤兄が高殿に案内する。高殿は他の棟と孤立しており、ここなら家の者にも作戦会議の内容を聞かれることはない。 すでに一人、赤兄の協力者が来て待っていた。 赤兄が紹介した。 「こちら、坂合部薬(さかいべのくすり)殿。武勇に秀でた、頼もしいヤツだ」 「どうぞよろしく」 「こちらこそ」 僕もあいさつを交わし、会議が始まった。 僕は考えてきた作戦を披露した。 「まず、僕たちは皇居に放火して都を占拠する。同時に小戈が手勢を率い、牟婁津(むろのつ。和歌山県田辺市)と淡路島(あわじしま。兵庫県)への渡海路を遮断して逃げ場をなくした後、天皇を生け捕り、皇太子と鎌足を殺害する」 薬が質問した。 「小戈
僕の家は大倭の市経(いちぶ。奈良県生駒市or高取町or橿原市)にある。 斉明天皇四年(658)十一月三日、ひっそりと暮らしていた僕のところに来客があった。 蘇我赤兄(そがのあかえ)という男であった。 「ああ。今は女帝も皇太子もいなくて、なんの気遣いもいらない。せいせいしますよ」 赤兄は笑った。憎めない笑顔である。子供がなつきそうな笑顔であった。 斉明天皇や中大兄皇子や鎌足らは、先月半ばから紀伊の牟婁温湯(むろのゆ。湯崎温泉。和歌山県白浜町)に出かけていた。 「景色もよくていいところでしたよ」 先に行った僕が人に話しているのを、斉明天皇が聞きつけたのだ。 「そんなにいいところなら、私も行ってみようかねえ」 この年、斉明天皇はかわいがっていた孫・建王(たけるのおう)を亡くした。中大兄皇子と蘇我遠智娘(おちのいらつめ)の皇子で、生まれつき口をきくことが不自由だったという。 「この際、みんなで紀伊
父は天皇だ。後世いう伝三十六代天皇・孝徳天皇である(「天皇家系図」参照)。 大化の改新で知られる中大兄皇子の叔父に、日本で二人目の女帝・皇極天皇(こうぎょくてんのう。後の斉明天皇)の弟に当たる。 乙巳(いつし)の年(645)、中大兄皇子は藤原氏の祖・中臣鎌足(「中臣氏系図」参照)らとともに、時の実力者・蘇我入鹿(「蘇我氏系図」参照)を暗殺、その父・蝦夷を自殺に追い込んで実権を握った(乙巳の変)。 にもかかわらず、中大兄皇子は自ら皇位に就こうとはしなかった。 「だまし討ちを行った私がすぐさま皇位に就いては、国民の反感を買うことでしょう」 そのため、政変に関与していなかった父に白羽の矢が立てられたのである。中大兄皇子は父に即位するように懇願したという。 「分かった」 父は承諾して即位した。 中大兄皇子は妹の間人皇女(はしひとのおうじょ・はしひとのひめみこ)を父に嫁がせて皇后とし、自分は皇太子に
★ しまった! なんてこった! と、後悔してからでは遅いのだっ! ~飛鳥時代の悲劇・有間皇子の変!! はやっている。 日本全国津々浦々、ウソのオンパレードである。 代議士や知事ら政治家のウソ――。 このごろ影の薄くなった外務省のウソ――。 企業による食品偽装表示――。 ウソをついて資金をかき集める怪しげな実業家――。 脱税が発覚して地に墜(お)ちる人々――、などなど。 探そうと探さまいと、そこら中にウソは転がっりまくっている。 人々はウソ慣れしている。疑り深くなっている。 「国産黒ブタ? ウソつけ。ホントはシロだろう? 外国産だろう?」 「お、政治家がウソつき政治家についてコメントしている。当人はどうなんだ?」 「株価が上がり始めた。危ない危ない。手を出すと痛い目にあうぞ」 なんでもとりあえず疑ってみる人が増えている。 四月一日はエープリルフールだが、せっかくのエープリルフールなのだが、ど
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