『北斎漫画』の元ネタ 『略画式』(1795年)※蕙斎時代 なんだろう、この楽しそうな人たち。とりあえずおしりがプリプリすぎる。これらは、絵のお手本として北尾政美が描いた人物のスケッチ画です。それにしてもポーズが愉快。 一方、江戸時代の絵のお手本集(絵手本)として有名なのが葛飾北斎による『北斎漫画』。 『北斎漫画』(葛飾北斎 画) 『北斎漫画』は国内だけでなく、マネなど印象派の画家にも大きな影響を与えたといわれています。さらに現代の「漫画」のルーツのひとつとも。すごい作品です。 ところで、先に紹介した絵と『北斎漫画』、なんだか似ていると思いませんか?北尾政美の絵手本『略画式』が出版されたのは『北斎漫画』の19年前、「絵のお手本集」というアイデアもじつは政美がオリジナルなのです。 そんな北尾政美はどんな人物かというと。 北尾政美(きたおまさよし) 1764年(明和元)に生まれ、13歳頃から浮世