“宵越しの金を持たない”のを身上にしていた江戸っ子。とはいえ、お金がなければ食べていけない。でもマジメに働くのもしゃらくさい。そこで考え出されたアイデアと愛嬌たっぷりな珍商売の数々をご紹介。 あの北斎も極貧時代にやっていた!? 唐辛子売り 全身真っ赤! それにしてもハリボテ唐辛子がデカイ、デカすぎる(『彩色江戸物売図絵』三谷一馬 著) 江戸時代に実在した、6尺(約180cm)もの巨大な唐辛子のハリボテを背負って売り歩く唐辛子売り。これは目立つぞ。ちなみに、巨大唐辛子のなかには小袋に入った粉唐辛子が収納されており、「とんとん唐辛子、ひりりと辛いが山椒の粉、すはすは辛いが胡椒の粉、七味唐辛子」と言いながら売り歩いたんだそう。 かの天才絵師・葛飾北斎も極貧時代に唐辛子売りをして糊口をしのいでいたとか、いないとか。 江戸時代前期に流行した珍商売中の珍商売 耳の垢取り 神妙な顔をして耳かきをしてもら