リーマンショック以降の世界同時不況によって、多くの経営陣は“コスト削減”が最大の関心事になっている。しかし、不況下でもプロジェクトが止まるわけではない。現在、プロジェクトマネジメントを任されている多くのプロジェクトマネージャは、現在のプロジェクトを円滑に進めつつ、「予算厳守」や「納期厳守」という経営陣からのプレッシャーとも戦わなければならない。 このような厳しい状況下、デスマーチを回避するだけでなく、予算・納期を厳守したプロジェクトはどうすれば実現できるのだろうか。今回は、数々のコンサルティングファームでの経験を持つ日立コンサルティング ディレクター 篠昌孝氏に話を聞いた。 まずはPMOを作るべし 篠氏がまず強調するのは、「PMO(Project Management Office)」の必要性だ。組織としてプロジェクトを円滑に進め、さらにきちんとPDCAを回すためには、PMOが必須だという