日本を代表するマーケターであり、希代の読書家としても知られる神田昌典氏。氏は最近、本との付き合い方を大きく変え、いわば「都合のいい読書術」にシフトしたという。 その具体的な内容は近著『都合のいい読書術』に詳しいが、本書の中に気になる記述がある。それは、神田氏が数百冊あった蔵書のほとんどを処分したこと、だが、それにもかかわらず本棚に残した書籍が24冊だけあった、という事実だ。いったい、その「選ばれし24冊」とはどんな本なのか。 以下、神田氏に1冊ずつご紹介いただいた。 1~3 世の中の「本質」が理解できる本 『流れと形』(エイドリアン・ベジャン、J・ペダー・ゼイン) 「Sカーブ」が不確実性を克服する』(セオドア・モディス) 『精神と自然――生きた世界の認識論』(グレゴリー・ベイトソン) 私が好んで読むのは自然科学系の本、それも世の中の本質的な構造を解き明かそうとするような本です。必然的に、本