最近マネー誌でよく見かける「本当の分配率」という言葉があります。 何が「本当」なのか、個人的には首を傾げる点もあります。この「本当の分配率」とはどんなものなのか、少し細かい話になりますが情報に惑わされないためにも、いっしょに考えてみましょう。 まず「率」というのはご存知のように「%」で表される数字で、ある量(大きさ)に対してどれだけの量(比率)を占めているかを把握するためのものです。 「分配率」は、1年分の分配金の合計額が基準価額に対してどのくらいの比率かを見るものです。しかし基準価額は毎日変化します。「いつの基準価額と比べれば良いのか」というのが、「本当の」という議論が出てくる原因です。 いつの基準価額で計算するか 実は、ごく単純に考えても計算の対象となる基準価額には3種類あります。 (1) 分配金を計算した期間の最終月の月末基準価額 (2) 分配金を計算した期間の最初の月の月末基準価額