太田忠投資評価研究所 太田忠のブログ。金融・マーケットから経済、社会、仕事、音楽、日常まで幅広く語ります。 ちょうど2週間くらい前になるだろうか、政府による公的年金の試算が発表された。その公表内容は以前にも増して劣化しており、公約内容達成のための試算方法は悪質化していた。私は数年前より、公的年金の運営はもはや正常に戻すことは不可能と考えていたが、今回の内容を見て、さらにそれを確信した。もはや腐敗化を止める手段などどこにも残されていない。 メディアも面白おかしく取り上げていたが、「給付水準50%を確保する」という前提でその公約条件を満たしていたのが、日本の標準世帯だと定義される「夫は40年間会社勤め、妻は40年間専業主婦」というモデルケース(そんな奇特な世帯が果たして日本にどれくらい存在するのだろうか)のみ「50.1%」の確保という体面を保っているだけで、その他の共働き世帯や単身世帯では40