数日前、路上でばったり学生時代の友人に会った。概ね同年代だが、彼の方が少し年上だ。ある経済官庁にいわゆるキャリア官僚として就職した。数年に一度くらい会う機会のある相手で、この日も数年振りだった。 近くの喫茶店でアイスティーを飲みながら身の上話を聞くと、昨年官庁を辞めて、現在はある民間会社の幹部社員だという。 以下、断片的で恐縮だが、彼の話で印象に残った台詞。 (1)「去年、役所を辞めたのは、もう役所には将来は無いと思ったから。これからは、天下りだってなくなっていくし、どうせ民主党政権なんだろう。役所関係の知り合いは、だいたいが『お前、いいときに辞めたな』と言うよ」 (2)「現在の○○省(注;彼の出身官庁)には、もう『目的』というものがない。人事評価にも『信賞必罰』というものが機能していない。そんな職場は嫌だ」 (3)「この頃は役所の建物もセキュリティが厳しくてね。あれやこれやと手続きを作っ