■基準価額より、毎月分配金額が下がると怒る投資家 先日、投信会社の人から、毎月分配型投信に関して興味深い話を聞いた。 このようなご時世なので毎月の分配金額の減額を実施したところ、基準価額が下がろうが「とにかく毎月の分配金額だけは維持してほしい」と、苦情を言ってきた顧客がいたとのこと。トータルでいくらもらえるかではなくて、最重要なのは毎月の分配金額の維持なのだそうだ。 毎月分配型投信に関しては、投信関連の本や金融リテラシー向上をうたうような書籍では、「買ってはいけない」と酷評されることがある。 理由は、わざわざ金融機関に手数料を支払って、もともと自分が持っていたお金を毎月定額引き出しているようなものであり、まさに「タコが自分の足を食べている」状態だからである。 一方、毎月分配型がこれだけ人気が出たということは、たとえ経済合理性では他の商品が優れていたとしても、顧客に最も好まれる設計