香川県・高松からことでんに揺られて15分ほどにある「仏生山まちぐるみ旅館」。小さなこのまちには歩いていける距離に温泉や宿泊施設、カフェや本屋、パン屋や雑貨屋など、どこか同じ空気感を持つ場所が点在する。このまちに実体としての旅館があるわけではなく、まちぐるみでまち全体をひとつの旅館のように見立てているのだ。 番台を務める岡昇平さんは、仏生山まちぐるみ旅館は“まちの見方を変える”一つのメディアでもあるという。その一方で、”プロモーションはせず、まちをメディア化しない”ようにしているのだとも。 仏生山は、いわゆるまちおこしをしている場所にあるような特別な活気もなければ、シャッター商店街のようなさびれた感じもない。あるがままで自然体という空気感が心地よい。その理由は、一見矛盾するような岡さんのこの言葉に裏打ちされた、このまちのあり方にあるのかもしれない。 なぜプロモーションをしないのか、このまちに
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