(C)東村アキコ・講談社/海月姫製作委員会 アニメ「海月姫」、大森貴弘監督へのインタビュー。前編ではオタク的な考え方の後ろには「世間様」という幻想への恐怖感がある、という話を聞いた。続く後編では、「ノイタミナ枠」でのアニメの作り方、また監督のパーソナルな側面にスポットを当てる。 実は大森監督自身、一度アニメの仕事を辞めたことがある。だがその後、ある気づきを経てアニメの現場に戻ることになる。「一般人とオタクの間に、勝手な『壁』を作ってはいけない」と彼は言う。そのシンプルな一言に込められた意味をじっくりと聞いていく。 男子禁制のアパート「天水館」。そこには、筋金入りのオタク女子たちが暮らしていた。クラゲをこよなく愛する主人公・倉下月海、着物や人形などの和モノが好きな千絵子、三国志マニアのまやや、鉄道ヲタのばんばさん、枯れ専のジジ様。自らを「尼~ず」と呼ぶ彼女たちの、風変わりでマニアックながらも