文・神瀬 悠一(NTTデータ経営研究所 情報戦略コンサルティング本部 シニアマネージャー) 民間企業や公共部門のシステムが高度化・複雑化するにつれ、IT資産の適切な管理と有効活用の重要性が高まっています。とりわけ無形資産であるソフトウエアの管理は難しいと言われ、管理手法も十分に確立されていなかったため、適切な管理が行われていないのが実態でした。 このような状況の中、コンプライアンスやITガバナンスの一環として、適切なソフトウエア資産管理が強く求められるようになってきています。組織内のソフトウエア資産の有効な管理、制御及び保護のために、ライフサイクル全般(計画、購買、導入・展開、利用、廃棄)にわたってソフトウエアの使用・保有状況などを管理する仕組みを「SAM(Software Asset Management)」と呼びます。 SAMの導入が求められる背景 SAMの導入が求められている背景は、