柔道やボクシングなど、試合が体重の階級制になっていると、試合前の減量は大変苦しいものです。階級というものは、体重オーバーをしていなければよいのではありません。軽すぎてもだめなのです。厳しい稽古に加えて食事のコントロールがあると、それはもう地獄です。体重計の値をみてはグラフを描き、目標体重までの差をみて涙を流します。 さて、データをグラフ化することで、データの持つ傾向を読み取ることが出来ます。増加傾向なのか、減少傾向なのか、それともほぼ同じ値を維持しながら推移しているのか。もし、ある期間一定の傾向を示しているようなら、その続きも同じような傾向になるだろう、と予想するのは自然なことです。安定した状況ならば、そのような見立てが大きく外れないでしょう。不安定な状況であっても、短期的に見れば同様の見立てが出来るはずです。今回はグラフの読み方の1つを紹介します。 図57.1 データの傾向から未来をはか