状態遷移図や状態遷移表を使う場合(ここでは状態遷移モデルを扱う、と同義)に、まずは構成要素である「状態」「遷移」「イベント」「アクション」を確認しておこう。 状態 遷移 イベント(入力) アクション(出力) 状態とは、状態遷移モデルでも通常の言葉と同様の意味で使われ、「システムの当分の間の状況と特性」というとらえ方をする。基本的な考え方としては状態は同時にはただ一つしかありえない。排他型と並列型という状態のとらえ方もあるが、ここでは割愛する。たとえば、「電源がOFFである/ONである」「インターネットが切断状態である/接続状態である」「検索状態である/検索結果表示状態である」など。 遷移とは、ある状態からある状態へ状態が移り変わることを表す。たとえば、「電源が(電源ボタンを押したことで)OFF状態へ遷移する」「インターネットが(認証成功によって)接続状態へ遷移する」「(検索結果が確定して)