中学受験の大手塾が今年度実施した小学6年の国語の問題用紙。B4サイズの紙5ページにわたって問題文が掲載されている(撮影/写真映像部・佐藤創紀) 中学入試の国語では問題文が長すぎて全部解き終わらない子どもが続出している。読解力をつけるどころか飛ばし読みも横行し、誤読が頻発して本末転倒の事態となっているという。AERA 2023年8月7日号の記事を紹介する。 【図】誤読しない問題文の読み方はこちら * * * 丸つけをするだけ。そう思っていたが、甘かった。 息子の中学受験を来年に控え、都内在住の40代女性の日課には過去問の丸つけが加わった。ミスが多いのは、国語の長文問題。論説文と物語文が出題されるが、どちらも半分合っていればいい方だ。なぜ間違ったのかを子どもに説明するためには、自分も問題文を読む必要がある。しかし、この問題文がおそろしく長い。選択肢まで長いのだ。その日、丸つけをした国語の過