2000年のデビュー以来、国内展はもとより国際展、グループ展など、旺盛な活躍を続ける美術家:伊藤存による久々の東京での個展となります。自然が身近な京都に暮らす伊藤は、まるで浮かぶ雲や木立をすりぬける風のように、意味的なものや対象に捕われることなく自由に、ときに疑いつつも、見える世界と見えない世界を行き来しながら制作活動を続けています。個展『NEW TOWNのスペース』は、刺繍作品「森」の2作目にあたる新作や「土のしかけ」に加え、ドローイング作品、映像作品ほか、今回の展覧会までの日々に制作された関係性の産物によって、場所/空間としての「NEW TOWN」を展開します。伊藤存によって豊かに繰り広げられた作品たちの森―「NEWTOWN」。一見あいまいで、不確かな「森」の中にひそむ出来事を、わたしたちはもっと楽しめるということに気づけるでしょう。