榎本 憲男 (脚本・監督) 映画「見えないほどの遠くの空を」について 2011年6月11日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー予定 密かに想いを寄せる女性を主役に据えて、ラブレターのような映画を撮ろうとする学生映画の監督と、そのシナリオに反発し、書かれていないセリフを語ろうとするヒロイン……。『見えないほどの遠くの空を』は瑞々しく悲しく滑稽な、青春映画の典型のような趣で始まり、やがて現実と幻想が交錯する不思議な世界へと観客を誘う。誰かを愛し、生き方を模索した懐かしい感情を生々しく湧き上がらせ、映画を観る歓びを呼び覚まさせてくれる、新鮮な魅力を持つ作品だ。 監督は榎本憲男氏。劇場支配人、プロデューサー、脚本家、映画学校の講師と、20代から様々な肩書きで日本の映画界に携わってきた氏の50代での監督デビュー作は、日本の若者、そして映画作りを目指す人を刺激しようという野心に満