新装版 真夜中の相棒 (文春文庫) 作者:テリー ホワイト 文藝春秋 Amazon いや~ひさびさにすごいものを読んだ。この作品はおととしに『傷だらけの天使』にハマった頃に知りずっと気になっていたもの。 すごいものを読んだ直後は動揺して心拍数が上がる気がする。そういう読んだあとに心臓がドキドキしてくる小説に巡り合うことは少ないのだけど、それがする作品は本当にする。もはや持病というか体質でしょう…。 いや、それはさておき、とにかく本作なにがすごいって、徹頭徹尾、愛し合う二人の物語なのだけど、それがはっきりした言葉をともなって形になるのはずっと最後の方。そこにいたるまでは、ツキの悪い博打好きの退役軍人と頭が少しぼうっとした映画好きの二人が、都会の底をさまよい、行くあてもなく互いだけを支えに、逼迫したろくでもない日々をやりくりしていくという鬱屈としたもの。まさに『傷だらけの天使』の世界観だな~と
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