ダイキン工業が開発した太陽光を反射して、塗装表面の温度を20度ほど下げる「フッ素遮熱塗料」が、海運大手、商船三井の大型フェリーに採用されたことが25日、わかった。船舶にフッ素遮熱塗料が塗装されるのは世界で初めてという。船内の冷暖房の消費エネルギーを大幅削減できるうえ、最長で20年は塗り替えが不要といった特徴を持つ。今回の商船三井の採用で、環境負荷が大きい船舶業界でも二酸化炭素(CO2)排出量を削減する動きが広まりそうだ。 商船三井がフェリー「さんふらわあ ごーるど」(1万1178トン)の甲板などに採用したのは、ダイキンのフッ素塗料「ゼッフル遮熱塗料」。CO2排出量の削減と保全コストの低減が目的で、同船は神戸~大分間でダイヤモンドフェリーが運航している。 ゼッフルは赤外線の反射率が高い顔料を使うことによって、太陽光を反射して熱の侵入を防ぐ仕組み。塗装していない場合に比べ、表面温度を15~20