ポイント 常温・常圧で窒素分子の窒素-窒素結合を切断、窒素-水素結合を生成 水素と窒素とチタン化合物のみで反応、特殊な試薬は不要 窒素と水素から省エネルギーでアンモニアを合成できる可能性 要旨 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、新たに合成した多金属のチタンヒドリド化合物[1]に窒素分子(N2)を常温・常圧で取り込ませ、窒素-窒素結合を切断し、窒素-水素結合の生成(水素化)を引き起こすことに成功しました。この成果は、従来に比べ、少ないエネルギーでアンモニア(NH3)[2]を合成できる手法の開発につながります。これは、理研環境資源科学研究センター(篠崎一雄センター長)先進機能触媒研究グループの侯召民(コウ ショウミン)グループディレクター、島隆則上級研究員、胡少偉(フー シャオウェイ)特別研究員、亢小輝(カン シャオフイ)国際プログラムアソシエイト、中国大連理工大の羅一(ルー イー)教授