和菓子に用いられる「小倉あん」の名前の由来とされる嵯峨野(京都市右京区)の小倉山近くで、京の老舗和菓子店が中心となって7年がかりで最高級の小豆「小倉大納言」を開発した。 今秋には1トンの種子豆の収穫を予定。耕作を希望する農家に配り、本格「小倉あん」の普及を目指す。 伝承では、平安初期、空海が中国から小豆を持ち帰り、小倉山周辺で栽培が始まったとされる。その後、菓子職人の手によって小豆はあんこに加工されるようになり、栽培地も次第に亀岡市を始め丹波地方に移っていったという。 小倉あんの“復活”計画は、「井筒八ッ橋本舗」(東山区)会長の津田佐兵衛さん(87)が発案し、小豆・黒豆専門店「北尾商事」(下京区)店主の北尾陽(あきら)さん(62)らの協力を得て、2005年から取り組んできた。 津田さんらは現在、京都府亀岡市で栽培されている「馬路大納言」が、小倉山周辺から伝わった小豆の子孫と推定。これを観光
東日本大震災の津波に遭った岩手県陸前高田市の松で作った薪(まき)を「京都五山送り火」(16日)で燃やす計画が中止された問題で、京都五山送り火連合会の事務局でもある京都市は、9日の市議会で「被災された方々や京都市民、京都ファンのみなさんにおわびする」と謝罪した。 市や、中止を決めた大文字保存会に寄せられた意見は9日午後5時までに約970件に達した。 同市によると、約970件の意見は「批判的なものが9割9分」という。「京都は被災者の気持ちを踏みにじった」などの批判や抗議に加え、「風評被害を助長するような声に、放射性物質の検査をしながらなぜ屈したのか」といった過剰反応を疑問視する声もあった。京都府庁にも9日午後5時までに、127件の意見が寄せられた。大半は批判の声だった。
長野市の善光寺が、東日本大震災の大津波に奇跡的に耐えた「一本松」で知られる岩手県陸前高田市の景勝地・高田松原の倒木で作った木札を販売している。 被災地へのメッセージを書き込んだ木札を14日の震災慰霊法要でまつるほか、売上金を同市へ送り、松原の再生や農地の塩分除去費用に充ててもらう。 長野市で仏教勉強会を開いている「ながの南無の会」事務局長の宮坂勝彦さん(63)(長野県千曲市)らが6月、ボランティアで陸前高田市を訪れたのがきっかけ。同市で製材所を営む村上富夫さん(63)が高田松原の倒木で木札やキーホルダーなどを作っていると知り、木札を譲り受けて善光寺に相談したところ、被災地支援に役立てることが決まった。 津波でなぎ倒された松の木を縦10センチ、横6センチの駒形に加工し、表面には「善光寺」の焼き印入り。持ち帰ることもできるが、裏面に被災地へのメッセージを書いて授与品所に納めると、14日夜の「お
精霊の「迎え火」として燃え上がる震災遺族らのメッセージが書かれたまき=岩手県陸前高田市で2011年8月8日午後7時10分、大西岳彦撮影 津波で流失した岩手県陸前高田市の高田松原の松を京都の「五山送り火」(16日)のまきにする計画が放射能汚染を懸念する声を受けて中止された問題で、震災遺族らのメッセージが書かれたまきが8日夜、同市を訪れている「大文字保存会」(京都市)の松原公太郎理事長や現地の人の手で精霊の「迎え火」として燃やされた。 遺族らは午後7時から黙とう。333本のまきに点火した。祖母とおばを亡くした栃木県小山市の大学生、斎藤さとかさん(22)は「亡くなった方々の魂も天に昇っていくよう」と炎の上がった空を見上げていた。 保存会はメッセージを別のまきに書き写して送り火で使う。京都市によると、中止決定以来、約250件の電話やメールがあり、大半が中止を批判する声だった。同市の門川大作市長は、
東日本大震災の津波で倒れた岩手県陸前高田市の「高田松原」の松で作った薪(まき)を「京都五山送り火」(16日)で燃やす計画が中止になったことに対し、8日朝から、京都市の大文字保存会の事務局を務める市文化財保護課に非難が殺到した。 「期待していた被災者の気持ちをくむべきではないか」などの意見で、8日午後1時現在、約40件に上っている。 保存会は、被災者らに犠牲者の名前や復興への願いを書き込んでもらった薪の奉納を計画し、400本が集まった。しかし、放射性セシウムに汚染された稲わらを食べた牛の肉が流通した問題などで心配が広がり、検査を実施。放射性セシウムは検出されなかったが、現地の関係者と協議して中止を決定した。これに対し、市民らから「根拠のない理由で中止するのは差別ではないか」「風評被害を助長する」などの電話があった。
京都市で16日に行われる「五山送り火」の一つ「大文字」の護摩木として、東日本大震災の津波で流された岩手県陸前高田市の松を使う計画が、放射性物質の汚染を不安視する声を受け、取りやめになったことが6日、関係者への取材で分かった。 大文字保存会は京都に松を運ばず、陸前高田市で迎え火として使う方向。代わりに、遺族が祈りの言葉などを書き込んだ松の護摩木を写真撮影して別の木に書き写し、大文字で燃やすよう調整している。 京都市文化財保護課や同保存会によると、報道などで知った市民から7月に入り、「放射能汚染が心配」などの声が寄せられた。松から放射性物質は検出されなかったが、保存会は議論の末、8月に入って取りやめを決めた。
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