4万冊と言われる蔵書と、月平均300冊と言われる膨大な読書の積み重ね。「知の怪物」との異名を持つ作家・佐藤優さんが、古典、ことわざ、聖書、小説、偉人など、さまざまなジャンルの中から選りすぐりの名言をセレクトし、独自の解説を加えていきます。人間の本質や心理を捉えた名言は、仕事や人間関係、人生に悩む多くの人に大きな力を与え、心を強くしてくれます。 学校の教師が生徒に、職場の上司が部下に、「感情的になるな」と注意することがよくある。しかし、こういう注意には意味がない。理性でいくら抑えようとしても抑えられないのが感情だからである。 近代人にとって、感情は神のような意味を持つ。古代、中世の世界観では、神は上にいた。しかし、コペルニクスやガリレオによって、地球は球体で太陽の周囲を回っていることが明らかになった。近現代人の宇宙観では、「上にいる神」という形而上学を維持することはできない。ブラジルから見て