中国で発見されたオヴィラプトロサウルス類の巣の化石。卵はドーナツ状に並べられ、抱卵する恐竜は、真ん中の広くあいた部分に体重をかけていたと考えられる。(PHOTOGRAPH BY KOHEI TANAKA) 小さなハチドリが、巣の中で小さな卵を温めているところを想像してほしい。ほほ笑ましい情景だ。では、カバみたいに重たい恐竜が抱卵していたら? 卵がつぶれ、オムレツができてしまいそうだ。 このほど、恐竜の巣の化石についての新たな研究によって、巨大な恐竜が卵を割らずに抱卵するための画期的な方法が見えてきた。巣の中の恐竜は、自分のまわりに卵をドーナツ状に積み重ねていたのだ。 英科学誌『バイオロジー・レターズ』に発表されたこの研究は、今日の鳥に見られる巣ごもり行動が、その祖先である恐竜の時代に始まっていたことを示している。(参考記事:「恐竜絶滅、なぜ鳥だけが生き延びた?」) 「卵を抱くという行動は、
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