6月4日に発行された扶桑社新書『嘘だらけの日中近現代史』が早くも大好評となっている。そこで、著者で憲政史学者の倉山満氏と経済評論家の上念司氏が、日中史のタブーについて激論を交わした! ⇒【前回】『中国の経済はすでに危険水域』https://nikkan-spa.jp/456784 ◆東洋史学閥の不自由さが歴史捏造の根本原因 ――著書の帯には「日本の中国研究者が書けないタブー」とありますが、なぜタブーが存在するのですか? 倉山:東洋史の学会って、縄張り社会なんですよ。研究者は、自分の好きな領域を研究できず、学会のお偉いさんに「君は宋代の何年から何年まで研究してね」と決められてしまう。 上念:ものすごいトップダウンですね(笑)。 倉山:決められた領域以外を勝手に研究したり、師匠の研究結果に異を唱えようものなら、すぐに学会から追放される。その結果、何十年も前に中国人の大御所学者が中国側の自己弁護