走攻守の三拍子が揃う“Aロッド”ことヤンキースのアレックス・ロドリゲスのような選手になって欲しいという願いが込められている、堂林翔太の背番号13番。 神経と力。 野球において、どちらがより大事かと聞かれたならば、迷うことなく前者だ。もっとわかりやすく、「当てること」と「飛ばすこと」、どちらが大事かと置き換えたらどうか。 こう書けば、明白だろう。どんなに飛ばす力があっても、当たらなければ話にならない。 そんなことを考えたのは、2つのことがきっかけだった。 先日、巨人の阿部慎之助の恩師、中根康高に会った。安田学園(東京)の前監督である。阿部といえば球界屈指の中距離打者である。1年生のときからさぞかし目立っていたのだろうと思いきや、入学当時の話を聞いても、反応は鈍かった。 「入ったときの印象でいえば、私がこれまで見た選手の中では、ベスト10に入るか入らないかでしょうね。もっとすごい選手は他にいま