昨年11月に行なわれた横浜国際女子マラソン、1月の大阪国際女子マラソンと、今夏の世界選手権のマラソン女子日本代表選考を兼ねた大会が2つ終わった。 残るは3月の名古屋ウィメンズマラソンだが、ここまでは非常に厳しい状況と言える。 日本陸上競技連盟が定めている派遣設定タイムは、2時間22分30秒。だが、横浜で優勝した田中智美の記録は2時間26分57秒。大阪では日本勢最上位の3位となった重友梨佐が2時間26分39秒。 ロンドン五輪以降、苦しんできた重友の復調は明るい話題ではあったが、日本女子の現状は、芳しいものとは言えない。 派遣タイムが厳しいから、その記録に近づけないというわけでもない。以前の日本女子であれば、決して遠くはなかったタイムだ。 振り返れば2000年代前半には、高橋尚子、野口みずき、渋井陽子と3人の選手が2時間20分を切っている。 '03年には坂本直子と千葉真子が2時間21分台を出し