テロで歴史は変わらないとか言ってるやつはフィクションの見過ぎ
これまでのNHK大河ドラマは、どれも明治維新を賛美するものだった。しかし現在放送中の『青天を衝け』は違う。歴史評論家の香原斗志さんは「『青天を衝け』は明治維新を薩長によるテロとして描いている。非常に画期的なことで、もっと注目されるべきだろう」という――。 明治政府は「勝者」によってつくられた 身分に縛られ、年貢など重い課役に苦しめられる封建制を壊し、開明的な世のなかを実現して、近代化への道筋をつくった――。そんなふうに明治維新をポジティブに受け入れている人が多い。 実際、学校でもそう教えている。 文科省中学学習指導要領には、「明治維新と近代国家の形成」という単元で学ぶ目標について、「明治維新によって近代国家の基礎が整えられて、人々の生活が大きく変化したことを理解すること」と明記。さらには、「近代国家を形成していった政府や人々の努力に気付かせるようにすること」とまで書かれている(注1)。 そ
去る8月17日、スペインのバルセロナなどで自動車を使ったテロ事件があいついで起き、15人が死亡した。このような不特定多数を標的としたテロ事件は、21世紀に入ってからというもの世界各地で止むことがない。 日本でもかつてテロ事件が続発したことがあった。いまから43年前のきょう、1974(昭和49)年8月30日午後0時45分、東京・丸の内の三菱重工業本社ビルが爆破され、通行人など8人が死亡し、376人が重軽傷を負った。約3週間後の9月23日には「東アジア反日武装戦線『狼』」が犯行声明を出す。このあとも、74年秋から翌年春にかけて、東アジア反日武装戦線の「狼」「大地の牙」「さそり」の各部隊により、三井物産・帝人・間組などの企業爆破が繰り返され、社会を震撼させた。 1970年以降、学生運動が退潮するなかで、武装闘争をもって社会の変革をめざすグループがいくつか現れた。大道寺将司らが結成した東アジア反日
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