調査捕鯨妨害事件で国際手配中のポール・ワトソン容疑者(60)が率いる米団体、シー・シェパード(SS)は2003(平成15)年、日本の捕鯨やイルカ漁を本格的に妨害して以来、急成長を果たしてきた経緯がある。 ワトソン容疑者は03年10月、追い込みイルカ漁を行っている和歌山県太地町に、当時の自分の妻と現在、調査捕鯨妨害で抗議船の船長を務めているオランダ国籍の男の2人の活動家を送りこみ、いけす網を切断する事件を起こした。 また、05年には日本が調査捕鯨を行う南極海に、自らが船長として抗議船に乗り込み、船団への妨害活動を始めた。妨害行為は、悪臭を放つ酸化物の液体が入った瓶や固形の物体を高圧ランチャーで投擲(とうてき)する攻撃だけに止まらず、捕鯨船への体当たりや活動家の捕鯨船への乗り込み行為など、年々、苛烈を極めるようになった。 SSを「海の警察」と評するワトソン容疑者はこうした妨害行為のあと、派手派