キヤノンが復調している。同社が7月27日に発表した2017年の第2四半期決算は、売上高が1兆9652億円(前年同期比18.6%増)、営業利益1719億円(同58.2%増)と大幅な増収増益。通期の見通しも上方修正し、売上高は4兆500億円(同19.1%増)、営業利益3300億円(同44.2%増)を計画する。計画を達成すれば、通期では4期ぶりの増収増益となる。 業績の上方修正は今期に入って2度目。決算発表の度に下方修正を繰り返していた昨年からは様変わりだ。 プリンタが好循環サイクルに 業績の回復には為替要因も大きい。今回の上方修正のおよそ3割が円安要因によるもの。だが、見逃せないのが、これまで伸び悩んできた既存事業が立ち直っていることだ。中でもレーザービームプリンタ(LBP)とカメラ事業の収益改善が進んでいる。 LBPは中国を中心とした新興国の景気改善が追い風になっている。キヤノンは2015年