強引な左遷、露骨な番組介入──ついに職員が立ち上がった。/文・職員有志一同「改革のための改革」 NHKはかつてない危機に瀕しています。私たち職員は、以前のような取材や番組制作への意欲を持つことができない状況に追い込まれ、人心は荒廃し、職場には重苦しい雰囲気が漂っています。 それは前田晃伸会長(77)による、あまりに強権的で杜撰な改革が次々と断行されているからです。前田会長は2020年1月の就任以来、「スリムで強靱なNHK」をキーワードに改革を進めてきました。その対象は組織、人事制度、番組内容にまで及びます。 もちろん私たちも改革をすべて否定するわけではありません。視聴者からNHKの経営姿勢に厳しい視線が注がれているのは承知しております。しかし、前田会長が手掛ける改革案は、NHKの将来を考えたとは言い難く、「良い番組を作ろう」と高い志を持つ職員の心を、平然と踏みにじるかのような内容ばかりです