「日本一になってよかったねというよりも、もっと世界でやらなきゃね、という感じ」 2015年2月16日、社長就任後、初めて記者会見に登場したサントリーホールディングスの新浪剛史社長は、連結売上高でキリンホールディングスを抜いて食品メーカーの首位となった感想を問われてこう答えた。 サントリーの2014年12月期の連結売上高は2兆4552億円。前年度まで食品メーカー首位だったキリン(同2兆1957億円)を初めて、約2600億円上回った。新浪社長の発言からは、もはやキリンなどの日本メーカーをライバルとして捉えていないという様子が伝わってくる。 かつて経営統合を目指した2社だが、破談となった2010年以降、置かれている状況は大きく変わった。経営統合を交渉していた2009年にはキリンの連結売上高がサントリーのそれを約7000億円上回っていた。 それがついに逆転に至った理由について問われた新浪社長は、「