「Shiggy Jr.」というポップ・バンドがいる。彼らは都内で活動する、全国流通盤を1枚出したばかりのとても若いバンドだ。このバンドが、いま最高におもしろい。「みんなに聴いてほしい」と語り、可愛らしい声と耳なじみのいいメロディでド直球なポップを鳴らす彼らは「音楽は音楽ファンだけのものじゃない、みんなのものだ」と言い切ってしまったように思えて、その真っ直ぐな姿勢に、どうしようもなく惹かれてしまった。 今回、ヴォーカルのいけだともこと作詞作曲、ギターのはらだしげゆきの2人にインタヴューをした。ただひたすらに「楽しさ」と「ポップ・ミュージック」を追求する彼らと話すと、情報過多のインターネットの渦に飲まれ、いつのまにかたくさんの音楽を漁ることに必死になっていた自分に気づく。 高級なスピーカーも豊富な音楽知識も、ノリ方や聴き方も、そんなの全部要らない。誰のものでもない、みんなのポップ・ミュージック