長野県内では昨年度約1500匹の野良猫が保健所に収容され、約6割が殺処分されている。中でも飯田・下伊那地域を管轄とする飯田保健所は引き取り、殺処分とも最多だ。譲渡会の開催などが奏功し、最近は年々減少しているものの、依然として他地域と比べ抜きんでている。上田市などでは地域ぐるみで猫を管理する「地域猫活動」の取り組みが一定の成果を上げているが、飯田・下伊那地域ではまだ認知されておらず、実施の動きもない。同保健所は対応に苦慮している。【湯浅聖一】 【写真で見る】動物愛護法違反 粘着シートで動けぬ子猫 保健所にポイ? 「人懐っこくて可愛い」。6月28日に飯田市の飯田合同庁舎で開かれた猫の譲渡会。1人で訪れた女性が気に入った子猫をケージから取り出し抱き上げた。女性は主催した飯田保健所の職員にその猫の性格などを聞きながら考えた末、もらうことを決めた。 保健所では譲渡する際に、終生飼養▽避妊・去勢手