20代前半のころ、上野のハプニングバーに行ったことがある。 友達に漫画家のI先生と飲んでるから来ない?と呼び出されて、行ったら上野の有名なハプバーだった。 感受性がまだ、火傷によってズル剥けた皮膚のようにヒリヒリとして、敏感な頃だったので、私は怖いという気持ちと、私、どうにかなっちゃうのかなというドキドキした気持ちで薄暗い廊下の隅の扉を叩いた。 入り口で、身分証を見せ、女性は無料ですと言われて入った。 どんなミステリアスな場所だろうと思っていたのだが、入ってみたらガッカリした。だだっ広い場所に、数席のテーブルとソファー席があって、店内は相手の顔が見えないほど暗かった。照明を落とした、ただのカフェとかバーのような感じだった。一つだけ違うのは、そこにいる人々が、服を着ていたり、裸だったり、半分裸だったりすることだ。 しかし、裸の人間が積極的に絡み合っているかというとそういうわけではなかった。そ