はじめまして、SEINでコラムを書かせていただくことになった河内タカです。現在(2014年)はアマナという会社で写真コレクションに関する仕事に就いているんですが、その前は25年間ニューヨークに住み、写真やアートのキュレーションなどの仕事をしていました。この場では僕がこれまで出会った写真にまつわる話をして、写真を見ることに少しでも興味を持ってもらえるような話題に広がっていけばと考えていますので、よろしくお願いします。 では早速、「写真はアートになりえるのか?」といった大きな話(笑)からスタートしましょうか。ネットサーフィンや街を歩くだけでも、皆さんも日々膨大な数の「写真」を目にしているはずです。カメラによって撮られたイメージがデジタル化されるや、複製や加工が容易になりそれが大量に消費されていくわけです。しかしながら、それはあくまでも“イメージ”であって「写真作品」ではない。では、この写真作品