大震災直後から「日本の力を信じている」という広告機構の差し替えCMが繰り返しテレビ画面上に流れたものだが、株式市場で日本の力を信じていたのは当の日本人ではなく、海外投資家だった。 東証が先ごろ発表した5月第2週(5月9日―5月13日)の3市場主体別売買動向によると、海外投資家の買い越しは28週連続となり、15年ぶりに過去最長を更新した。累計買い越し額は約4.8兆円に達する。 確かに過去にも多くの困難を克服してきた日本には「不倒神話」のようなものがあるらしい。戦後の焼け野原からわずか9年後の1954年から高度成長期に入り、64年には当時世界最速の東海道新幹線を開業している。江戸時代から数えても明暦の大火、関東大震災、東京大空襲と3回の首都壊滅を経験し、それを克服することで強い国家を築いた。 今回も国内企業業績の下期V字回復シナリオに自信を持てない国内投資家に対し、海外勢は日本の製造業の強さを