岸田外相は8日の衆院予算委員会で、環太平洋経済連携協定(TPP)に関し、新たに交渉に参加する国に、〈1〉合意済みの部分をそのまま受け入れ、議論を蒸し返さない〈2〉交渉の進展を遅らせない〈3〉包括的で高いレベルの貿易自由化を約束する――といった条件が出されていることを明らかにした。 3条件を出したのは、交渉を先行して進めていた米国など9か国。岸田氏は、こうした条件が出されていることを昨年3月に日本政府が把握していたことを明らかにした。新たに交渉参加したカナダやメキシコが受け入れたかどうかについては、「コメントする立場にない」とした。 これに関連し、安倍首相は、「交渉力も情報収集も強化し、国益を守るために全力を尽くし、結果を出す」と述べた。菅官房長官は、TPPに参加する場合の日本経済への影響試算について、「首相の判断材料になるような時期に出したい」と述べた。