まあ少なくともラブライブではないと思う。 あれは「努力・友情・勝利」の物語が、努力も友情も勝利という目的のための手段に成り果てるという構造的欠陥を抱えていることに無自覚すぎる。青春も、思いも、全てがアイドルとして多くのファンを獲得するための道具になってしまっている。アイドルは物語によって夢を売るものだけど、その物語が飾らない自分たちの青春であれば、それは青春すべてがファンサービスの一環として商業主義の中で昇華されるリスクを抱えることになる。μ'sの物語は見事に自ら生み出したその消費の渦に飲み込まれてしまい、学園生活のすべてがアイドルとして勝利をおさめるまでの過程となった。手つかずの自分たちだけの青春はもう欠片ほどしか残っていない。自分たちだけの努力、ファンの手垢にまみれていない純粋な友情、それらすべての当たり前の学生らしい青春が失われて、アイドル活動の一環でしかなくなった青春。その世界観が