それは、ひとりのモンゴルリーガーの思いつきから始まった。 「W杯予選で日本代表と試合をするモンゴル代表の選手に、良いスパイクを履いてプレーしてほしい――」 試合前日練習を埼玉スタジアムで行なうモンゴル代表 photo by Watanabe Takuya 渡邉卓矢は、タイやカンボジア、ネパールなどアジア各国でプレーし、現在はモンゴルリーグのAthletic 220 FCに所属するサッカー選手である。 渡邉は、モンゴルの女子サッカー選手向けのクリニックを主催したり、日本で使ったスパイク、ウェアなどをアジア各国に送るボランティアを行なってもいる。 そんな渡邉がモンゴルリーグでプレーするにあたって、困っていることがあった。 スパイクが街で売られていないのだ。 サッカーショップが存在せず、靴専門店にも置いていない。チームメイトに「どこでスパイクを買っているの?」と訊くと、代表クラスの選手であれば、
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