第26回 東証は、証券・先物取引所の国際的合併時代に生き残れるか? 経営コンサルタント 大前 研一氏 2006年4月28日 いま世界の投資家の目はオーストラリアに 先月(3月)27日のこと、オーストラリア証券取引所(ASX)とシドニー先物取引所(SFE)が、8月末までに合併するという発表があった。下図は2006年2月末時点での世界主要株式市場の比較だ。合併後の新会社の時価総額は、上場取引所としては世界第9位となる。 日本人にはなじみが薄いかも知れないが、オーストラリアの証券取引所(ASX)のシステムは相当にしっかりしている。シドニー先物取引所(SFE)も例外ではない。まだ新しい取引所ではあるが、超近代的なシステムを誇っているのだ。その両者の合併である。だからいまオーストラリアは、いわゆる先物市場としてはシンガポールやアメリカ(NYMEX、CMEX)についで、世界中の投資家から熱い注目