長年にわたって厳しい状況に直面する日本のIT産業。今後、国内外の市場においてどのように生き抜いていくべきか。 日本のIT産業に元気がなくなって、10年以上も経ってしまった。大手ITベンダーを頂点とする多重下請構造を破壊し、人月ベースの労働集約に代わるビジネスモデルを構築しなければ、日本のIT産業は衰退の一途をたどる、と言われていた。だが、この10年、状況は変わっていない。否、どんどん悪化しているように思える。 ある経営コンサルタントは「日本は二流のIT企業がユーザーのIT活用を支援している。これでグローバル競争に勝てるのだろうか」と、日本のIT産業の問題点を指摘する。実際、受託ソフト開発に重点を置いた日本のIT企業に見切りをつけるユーザー企業が出てきている。その一方で、グーグルやアマゾン、セールスフォース・ドットコムなど新興勢力が日本市場でユーザーを増やしている。IBMやオラクルなど既存勢