都立高に転校した生徒と談笑する杉浦孝宣代表。高卒支援会は、都立高の補欠募集に向けた学習支援もしている=東京都板橋区で、水戸健一撮影 高校進学率が98%(2012年度)に達する中、入学した高校を中退する生徒は年に5万人を超える。学業や学校への不適応が主な理由だ。意欲があっても学校になじめない場合「転校」を考えがちだが、多くの自治体は、保護者の転勤がなければ原則、認めていない。東京都立高は転勤と関係なく転校可能な補欠募集制度があるが、全国的に珍しい。支援団体は「中退者を減らすため、自治体は柔軟に転校を認める制度を」と訴えている。【水戸健一】 文部科学省によると、11年度の高校中退者は5万3869人。理由は学校生活や学業不適応が多い。全体に占める割合は39%で、調査を始めた1982年度(19%)に比べ、この30年で倍増した。「人間関係がうまく保てない」(3706人)、「学校の雰囲気が合わない」