為替水準への認識を述べる野田佳彦財務相=東京・霞が関の財務省で2010年8月24日午後4時55分、久田宏撮影 24日の世界市場で円独歩高と株安が加速した。ロンドン、ニューヨーク市場で円相場は一時1ドル=83円58銭程度に急伸し、95年6月以来約15年2カ月ぶりの高値を更新。株式市場では、日経平均株価の終値が前日比121円55銭安の8995円14銭と昨年5月1日以来、約1年4カ月ぶりの9000円割れとなった。 24日の東京外国為替市場では、米欧の景気減速感の広がりを受け、円買いの動きが強まった。円相場が1ドル=84円台に突入した午後、野田佳彦財務相が緊急会見し「明らかに一方向に偏った動き。動向を注意深く見守る」とけん制。だが、為替介入の可能性について「コメントしない」と述べたことから、市場は「日本政府は円高阻止に動かない」と反応し、海外市場で円高は一時1ドル=83円台後半まで進んだ。対ユーロ